「パラス」の称号がつくパリの最高級名門ホテル「ジョルジュ・サンク」。その中の老舗レストラン「ル・サンク」は三ツ星から降格したまま長い間苦しみ続けていましたが、2014年クリスチャン ル スケール・シェフを迎えるや2016年には電撃の三ツ星奪還、同時に「ゴエミヨ」でも最高得点5トック(19/20)を獲得。またシェフは同年フランス人トップシェフ6000名が選ぶシェフの中のシェフ「シェフ オブ ザ イヤー2016」にも輝き、文字通り現代フランス料理界の最高峰としての名声を築いています。クリスチャン ル スケール・シェフは、日本の液体塩こうじの使い手としても知られています。そのクリスチャン ル スケールシェフが液体塩こうじの特性を活かして作り上げたスペシャルメニューの数々をご紹介いたします。どれも素材そのものの自然の風味が味わえる3ツ星レシピです。「味覚の一つ上のレベル」を見つけてみては如何でしょうか?
フランス・ブルターニュ生まれ。その地方の男子たちと同じく船乗りになるつもりでいたが、ある日船で食事を作ったのがきっかけで料理に興味を持ち、その後料理の道に進む。パリ市内の有名店で修行後、レストラン・オペラのシェフの時34才で一ツ星、翌年には二ツ星を獲得。その後1999年に「ルドワイヤン」のシェフに就任するや、またたくまに同店に三ツ星をもたらしその後12年間にわたり三ツ星を堅持、パリの名店に仕立て上げた。その後請われて現在のジョルジュ・サンクの総理長に就任。わずか1年半で同ホテルに3箇所のスターレストランを作り上げた。現在フランス料理界の最高峰の呼び声が高い。
イカと液体塩こうじ ハーブパウダー
① | 水にカブの皮やクズを入れ30分火を入れる。生姜を加えラップをし、10分間生姜の香りをつける。1Lのカブの液体に対して8枚のゼラチンを加える。 |
① | イカと液体塩こうじを真空袋に入れ、真空し80℃で3分間火を入れる。 |
① | 海藻水にほうれん草を加えミキサーで撹拌し色をつけたあとザンタナで濃度をつける。液体10gに対してザンタナ1g |
① | 乾燥させミルで撹拌し、パウダーにする。 |
① | ビネガー以外の全ての材料をミキサーに入れ撹拌する。ビネガーを加え冷凍しパコジェットでグラニテにする。 |
白アスパラガスのグリエ レモンと液体塩こうじを纏わせて
① | 白アスパラガスの皮を剥き、オリーブ油と塩とコショウと一緒に真空しスチームオーブンで95℃で10分火を入れる。 |
① | 薄切りにした玉ねぎとアスパラガスを炒めて、生クリームを加えて煮詰める。Stab2000を加えてパコジェットに入れる。 |
① | ケッパーの水気をきり、サラダ油で素揚げする。 |
① | 全てを混ぜ合わせて一日寝かせる。 |
① | レモンを8当分にカットして鍋に入れ、残りの全ての材料を加え、材料がヒタヒタになるように水を加え煮詰める。 |
エビと液体塩こうじ フォアグラと甲殻類のブイヨンを添えて
キャベツを一枚一枚剥がし、お湯で塩茹でし芯の部分は少し外す。エビは液体塩こうじでマリネして、大きめの角切りにし全ての材料と合わせ味を整える。エビをカネロニの形にキャベツで巻く。2.5㎝の幅でカットする。フォアグラと温めたクリームを合わせサイフォンに入れる。 |
エビの殻と手長エビを適当な大きさにカットして炒め、玉ねぎとセロリを加えさらに炒める。トマトとトマトペーストを加え炒め、生クリームを加えて炊く。オレンジとレモングラスを加えて15分香りをつける。漉して少しだけバターを加える。 カネロニ状のエビをスチームコンベクションで火を入れる。(中心は少しだけ生の状態) |
液体塩こうじでマリネしたヒラメ 梨とクレソン
平目を80gにカットしてローリエとレモンのコンフィを平目に刺す。ソミュール液(100gの水に対して15gの塩)に8分漬け込む。 平目を真空袋に入れ真空し72℃で3分火をいれる。皮の方からプランチャで焼く。 味噌と水を鍋にいれ温め、バターを加えていく。ザンタナで濃度を調整する。 生姜とにんにくを炒めクレソンを加え炒める。少しの水と一緒にミキサーで撹拌して最後にクミンパウダーを加える。 梨を擦りおろし白ワイン酢でマリネしておく。 盛り付け |
和牛フィレ肉のグリエ カブと液体塩こうじ
牛フィレ肉を80gにカットする。プランチャで表面をしっかり焼き固める。フィレを薄切りにし、その上にペリグーとコンディモンをのせる。スライスしたカブを乗せる。 盛り付け |
透きとおった甘酒とグレープフルーツのチーズケーキ仕立て
① | 全てを混ぜ合わせてプラックに流す。80℃のオーブンで30分火を入れる。冷凍し7㎝のセルクルで抜く。 |
① | nougasecと卵白、砂糖をテルモミクスに入れ80℃で5分火を入れる。キッチンエイドで混ぜ粉糖を加えゆっくり混ぜ合わせる。ヨーグルトのパウダーを加え卵白を潰さないように混ぜる。50℃のオーブンで乾燥させる。 |
① | 全てを混ぜ合わせエスプーマに入れる。 |
① | 冷凍して適当な大きさに砕く。 |
① | 全てを混ぜ合わせ半球のシルクパットに流す。冷凍する。 |
① | キャラメルにしてオレンジジュースを3回に分けて加える。 |
① | 全てを混ぜ合わせる。 |
100℃で乾燥させたパセリ |
アーティチョークのグリル タイムとレモンの香りをまとわせて
① | アーティチョークを下処理し縦半分に切る。 |
② | 鍋を温めオリーブオイル、アーティチョーク、タイムを入れ香ばしく焼き色をつける。 |
③ | 塩をして少量の水を入れ蓋をし、歯応えのある火入れに。仕上げに温めておいたグリルパンにアーティチョークをタイムと共にのせ、香りを移すようにグリエする。 |
④ | フリットにしておく。 |
① | アーティチョークをAと共にミキサーでまわす。 |
② | 濾し器で濾して、アーティチョークのジュースを作る。 |
③ | ②を260g取り、チタン、アガーアガーを入れて鍋に入れ2分間クツクツと溶かすように火にかける。 |
④ | その後、液体塩こうじゼラチンを加えさらに30秒火にかける。材料が馴染んだのを確認しバットに流す。 |
半生状に火を入れた鯛とエピスを効かせたトマトのコンフィ
① | 鯛を5分間15%の塩水に漬ける。その後液体塩こうじに2時間漬ける。 |
② | レモンの実をグラニュー糖と混ぜて温かいところに置き、最低2時間かけてゆっくりコンフィにする。 |
③ | 〈トマトのシロップ〉フライパンを温めグラニュー糖を入れカラメルにする。半分に切ったトマトを足して蓋をし200℃のオーブンに15分入れる。トマトジュースを入れて煮詰めながら馴染ませる。強く押しつぶしながらゆっくりシロップ状にしていく。 |
④ | トマトを湯剥きして型抜きする。型抜きしたトマト、トマトの種を1/4取って置き液体塩こうじ、オリーブオイル、バジリコのペースト、レモンのコンフィ3mm角、発酵胡椒、バラパウダーの中に浸す。 |
⑤ | 鯛を72℃で2分火を入れプラックで香ばしく焼く。 |
鳩のグリエ カブとフォアグラとシュエップス
① | 鳩をグリヤードで充分に火入れし、鍋に醤油のマリネ液を加え詰める。鳩を皮目を下にして加え、マリネ液を鳩に絡める。 |
② | 鳩に仔牛の胸腺のクリスピーとアーモンドパウダーをかける。 |
③ | 皿に盛り、リボン状の蕪とトーストを添える。 |
モッツァレラとセップ茸を纏わせた牛フィレ
① | モッツァレラの皮だけを取り除いてマリネ液に漬けておく。 |
② | 牛フィレ肉を鉄板の上でよく押し付けるようにして香ばしく焼き上げる。焼き成り後薄切りにしペリグールソースを塗って岩塩、発酵胡椒を添える。 |
③ | モッツァレラを②の牛フィレ肉の周りに貼り付ける。電子レンジで乾燥させたオリーブのみじん切りをまぶす。 |
④ | フライパンをよく温めてセップ茸を素早く炒め、セップ茸のコンディモンを足し合わせる。 |
⑤ | ④を③の上にのせて薄切りのセップ茸を牛フィレ肉の上に飾る。 |
キウイとパイナップル 液体塩こうじと海の香り
① | パイナップルの皮をむき、芯をくりぬいて小さくカットする。 |
② | ミキサーでまわして濾し器で濾す。 |
③ | 水飴と濾したパイナップルを45℃で加熱し、よく混ぜる。 |
④ | 刻んだシソを入れて冷凍、パコジェットで3回まわす。 |